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座禅

心を調える坐禅の魅力とは

仕事に家事に育児にと、何かと忙しい私たちの日常。ささいなことでイライラしたりモヤモヤしたり―。 そんなときは「坐禅」で心を一回リセットしてみませんか? 「禅」とは、中国から伝わり鎌倉時代に広まった、大乗仏教の一派である禅宗のこと。日本には今回お話を伺った臨済宗(りんざいしゅう)をはじめ、曹洞宗(そうとうしゅう)、黄檗宗(おうばくしゅう)と主に3つの宗派がありますが、いずれも坐禅は修行の基本となっています。やり方は宗派により多少異なりますが、「調身(ちょうしん)」「調息(ちょうそく)」「調心(ちょうしん)」という3つの点から、自分を調えていくのが基本となります。

坐禅とは何かを得るものではなく、不安や焦り、怒りなど、さまざまな思いから離れて、本来の自分の姿に戻ること。ただ座り、体と心をピタッと合わせ、今その瞬間になりきっていく―。ほんのいっときでも、そんな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

並木泰淳
坐禅について教えていただいたのは…
並木泰淳(なみきたいじゅん)
東京都台東区金龍寺副住職。1982年東京生まれ。2005年学習院大学 法学部法学科卒業。2008年まで臨済宗妙 心寺派平林寺専門道場にて修行。臨済宗妙心寺派東京禅センター職員。臨済宗妙心寺派布教師。
臨済宗妙心寺派 白雲山 金龍寺
徳川家康の長女、奥平侯信昌之室盛徳夫人が開基となり、南伝宗涌禅師を開山に迎えて、慶長16年八丁堀に創建、寛永12年に現在の浅草へ移転。東京都指定旧跡になっている荷田在満墓がある。
住所:〒111-0042 東京都台東区寿2-10-4

坐禅の手順

坐禅のポイントは、調身→ 調息 → 調心の順に行うこと。
体を調えて呼吸ができれば、自然と心を調えることに集中できます。

坐禅のポイント

1.「調身」体を調える

両足を太ももに乗せる結跏趺坐(けっかふざ)という形を作ります。ここで大事なのは両膝を床に付けること。両膝とお尻の三点で上半身を支えることで楽に座ることができます。

足を組む

座布団を半分に折り、お尻の下に当てます。右の足を左の太ももの付け根に乗せ、次に左の足を右足の太ももの上に乗せます。これを結跏趺坐(けっかふざ)といいます。この体勢が難しければ、半分だけ組んだ形、半跏趺坐(はんかふざ)でも構いません。

足を組む
足を組む
姿勢を調える

次に背筋を伸ばしましょう。尾骨のすぐ上の骨から一つ一つ積み上げるようなイメージで。このとき下腹を少し前に出し、背骨がいつもより弓なりになっているのを意識しましょう。重心を下腹部に置くと楽に座れます。

姿勢を調える
手を組む

右の手のひらを上に向け、左手も同じようにしてその上に重ねます。左右の親指の先端をそっと合わせ、卵を包むように楕円(だえん)を作ります。この形を法界定印(ほっかいじょういん)といいます。

手を組む
視線を落とす

顎を引いて目線は1メートル半くらい先に落とします。目は半分だけ閉じた「半眼」(はんがん)という状態です。

姿勢を調える

2.「調息」呼吸を調える

心が波立っていると呼吸は浅くなります。深く長く、ゆっくりと呼吸を調えましょう。

体の中の空気をゆっくりと抜いていくように、静かに息を吐きましょう。口からでも鼻からでも構いませんが、腹式呼吸を意識して。息を吐き切ったら、お腹が膨らむまで息を吸い込みます。これを数回繰り返し、細く長い呼吸にしていきます。

3.「調心」心を調える

よく「無心になる」といいますが、これは何も考えない、何も感じなくなるということではなく、“その瞬間になりきること”を意味します。ポイントは自分の呼吸に合わせて数を数えること。息を吐くときに心の中で「ひとつ、ふたつ…」と静かに数え、10まで数えたらまた戻ります。これを「数息観」といい、繰り返すことで精神を集中させていきます。

目は閉じるでもなく開くでもなく、呼吸を感じ、ただその場、その瞬間に自分を委ねます。「足が痛いな」「今日、何を食べようかな?」などと違うことを考えてしまったら、そこで一度思いを止めて、また自分の呼吸を意識しましょう。あちこちに飛んでいく思いを遮断して集中することが心のトレーニングにつながります。

4.心が乱れてしまったときは「警策」を

数を数えようと思っても、なかなか難しい、眠くなってきた…など、集中力が途切れたときは、警策(けいさく)という棒で肩のあたりを叩いてもらいましょう。ただし、これは希望した人だけが受けます。

警策を希望するときは合掌をし、そのまま和尚様に向かってお辞儀をします。手は胸の前でクロスし顎を引いて、深く礼をするように前面へ倒れましょう。右肩を2回、左肩を2回で1セット。終わったらまた合掌をしてお辞儀をし、再び坐禅に戻ります。

警策を希望するときは合掌をし、そのまま和尚様に向かってお辞儀をします。

自宅で坐禅を行うためのアドバイス

忙しい1日にひと区切り付け心を鎮める坐禅は、座布団2枚あればできるのでぜひ自宅でも習慣化させてみましょう。坐禅をするときは、ジーンズなど体を締め付けるような服を避け、ゆったりとした服装で行います。場所はテレビの音や会話が聞こえるリビングなどはなるべく避け、寝室や書斎など静かな落ち着ける場所で。禅について学ぶことができる東京禅センターが行う坐禅会では、1回20分、休憩を挟みながら計3回行いますが、自宅の場合は短い時間でもOK。時計やタイマーを使い、10分なら10分と、いつも同じ時間で集中して行うとよいでしょう。このとき、お香をたいて気分を変えてみるのもおすすめです。

取材協力臨済宗妙心寺派 東京禅センター
臨済宗妙心寺派が首都圏に禅を紹介するための布教の拠点、かつ全国各地の檀信徒が上京の際に活用できる場所として、平成17年に設立。“学ぶ禅”として講師の方を立てた親しみやすい講演会、“体験する禅”として各種坐禅体験を通じて初心者の方にも親しみやすい「禅」を提案している。

住所:〒154-0003 東京都世田谷区野沢3-37-2龍雲寺会館
TEL:03-5779-3800  FAX:03-5779-3801
http://www.myoshin-zen-c.jp/index.htm
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